相(Phase)について
相(Phase)について
様々な特殊鋼を加工するにあたりその資料を読むとき、液相、固相など"相"という言葉が時々出てきます。
この"相"という言葉はなかなか聞きなれない言葉なので理解するのに戸惑うことがあると思います。
そこで今回は"相"について簡略な説明をしたいと思います。
"相"とは分子あるいは原子の集合した姿のことでたとえば、水素と酸素を"相"で考えた場合、全く別の"相"となりこの水素と酸素の混合では、特別な相になります。液体、気体、固体を液相、気相、固相ということはできますが、このとき指しているものが違います。
"相"は分子、原子の集合を表しているものなので均一でなくてはいけません。
不均一ならば異なった"相"があることになります。
物理的にも化学的にも
均一
というとこになります。
固相に限っては結晶質や非品質の集合体といってもいいと思います。
"相"という考え方は、
相律
につながり合金のいろいろな性質を知るための状態図の元になります。このほか"
系
"、"
成分
"という言葉が出てきますが日常的に使用しているにでそれはど解釈に問題はないと思います。
ここでいくつか例文をあげてみます。
××の組織をもつ物質の固体の微細組織は2相の混合物である。
××鋼をA,Acnの間の温度に加熱すればオ−ステナイト、セメンタイトの2相組織になる。
といった具合である程度納得できたことと思います。
また、"層"という言葉と間違えないように注意してください。同じ発音で似たような感じがしますが全く異なります。
関連項目
「相律(phase rule)」
扶桑精機 テクニカルレポート
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URL:http://www.katv/fuso/seiki04.html