熱と仕事について

熱と仕事について
 熱力学やエネルギー関連の本を読むと必ず"エントロピー"という言葉がでてきます。
これを理解するには一般にはなかなか難しいことです。
エントロピーだけで一冊の本が出来てしまいます。私も実のところあまり理解できていませんので、この文章を書きながら段階的にその数パーセントでも理解できたならと考えています。
それにはいくつかの言葉の概念が日常の私たちの使っている言葉とは異なるので改めていこうと思います。
 今回から「熱と仕事」について述べます。
 但し、これらの文章は私がそのように理解したことなのであくまでも参考に留めておいて下さい。
 まず、考え方の1つとして「熱」は温度の変化によってエネルギーが流れることで「仕事」は

熱以外のエネルギーの流れること

というように理解してみようと思います。
その熱と仕事は状態量(今の状態)ではなく、そうなる過程に依存する事("事"という言い方はあまりよくないが、ここでは仮に)で物体が所有できません。
 物体が所有できるのは内部エネルギーで状態量といえます。
 このことを踏まえて熱力学の第一法則といわれている式


(入ってくる熱Qと仕事Wで内部エネルギーの変化が決まる)

を見ると解りやすいと思います。
 熱のやりとり(熱という形でのエネルギー移動)は直接認識が難しく、エネルギーの変化と仕事の収支を合わせると熱のやりとりを知ることができます。この「熱」という言葉自体がたいへん理解しがたいものなので、これからは単体での使用をなるべく避けようと思います。
扶桑鉄工 テクニカルレポート

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