相律(Phase rule)について

相 律 (phase rule)
与えられた系の中で組織が平衡状態を保っているかどうかを判断するのに必要な法則である。
      f=n+2−p  
成分の数   
平衡状態で存在する相の数 
自由度 自由に変えうる変数の数

nからなる物質の集合の中にp個の相があり平衡を保っている場合、自由に選べる条件の数をfで表している。
この条件とは熱力学的な状態を表す量で温度、圧力、n個の各成分の濃度を指している。
しかし、大気圧での状態なので次式を適用することが多い。
  f=n+1−p 

これを相律という。
たとえば、単純金属で固体の場合は
n=1, p=1
となるから
f=1+1−1=1

となり、温度を自由に変えられることを意味する。
同じように単純金属で融解点において溶融金属(液相)と固体金属(固相)が混合している場合は
n=1, p=2
となるから
f=1+1−2=0

となり、自由となる変数は "0"となり温度は一定となる。

扶桑精機 テクニカルレポート

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